連載コラム:知っておきたい「共同親権」のこと

【第2回 / 全5回】 共同親権・単独親権、どうやって決まるの?

前回は共同親権制度の基本をご説明しました。今回は「実際にどちらになるのか」という、多くの方が最も気になる点を解説します。

まずは父母の話し合いから

協議離婚(話し合いによる離婚)の場合、父母が協議して共同親権にするか単独親権にするかを決めます。このとき大切なのは、「子の利益を最も優先して判断しなければならない」と法律で明記されている点です。どちらかの親の希望や都合だけで決めることは、制度の趣旨に反します。

協議で合意できた場合は、離婚届にその内容を記載することになります。

話し合いがまとまらない場合は家庭裁判所へ

父母の意見が折り合わない場合や、裁判離婚の場合は、家庭裁判所が親権の在り方を判断します。裁判所は以下の事情を総合的に考慮します。

  • 子どもの年齢や心身の状態
  • 父母それぞれの養育能力・生活環境
  • これまでの養育実績
  • DV・虐待のおそれの有無
  • 父母が協力して親権を行使できるかどうか

ポイント

父母間にDVや虐待のおそれがあると認められた場合、裁判所は必ず単独親権としなければなりません。これは被害を受けている親を守るための重要な規定です。

「共同親権」を選んでも、子どもが両方の家を行き来するわけではない

よくある誤解として、「共同親権にすると子どもが週の半分ずつ両方の家で暮らすのでは?」というものがあります。しかし実際には、共同親権とは別に「監護者」を定めることが多く、子どもは通常どちらか一方の親(監護親)と生活します。もう一方の親は「親子交流(面会交流)」を通じて子どもとの関係を維持します。

シリーズ目次

  1. 第1回 「共同親権」って何? 制度の基本をおさえよう
  2. 第2回 共同親権・単独親権、どうやって決まるの?(この記事)
  3. 第3回 共同親権になったら、日常生活はどう変わる?
  4. 第4回 DVや虐待がある場合、安全を守るための制度を知ろう
  5. 第5回 養育費の新ルールと、施行前に離婚した方へ

本連載は一般的な情報提供を目的としており、個別の法的アドバイスではありません。具体的なご判断については弁護士など専門家にご相談ください。